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トラップにより中破したレジェンドウッドはベイブロック内に停止、
残されていた港内ドックにおいて応急修理を行うことになった。

「通路閉鎖完了、応急気密作業に入ります。」
「わかった、配線方面の処理はどうなってる?・・・・」

そこに一機のRGM−79Eと2機のRX−77Dがブリッジに接近した

「レジェンドベルのヌシビト少尉です偵察任務を代行します。」
「すまない、少尉、できればこちらの2機を預かって欲しいのだが。」
「了解です。MSで手伝える作業はありますか?」
「それはこちらの人員でなんとかなる、大丈夫だ。」

そこに応急処置していた艦首から左手を失ったジムと肩の装甲を失ったジムが接近してきた

「ナオミ・ムナカタ少尉です、よろしくお願いします。」
「パトリシア・マクグラス少尉デ〜ス、頼リニシテマ〜ス。」
「そんな・・・」
「照れない照れない、」
「タクミ、五月蠅い」
「少尉、残ったのは二人だけですか?・・・」
「機体を失ったけどもう一人います、」



反対側のベイブロックでは脱出を急ぐジオンの部隊が発進を待っていた。

「連邦軍のMS進入してきます、少佐」
「そうか、残ったかいがあったな。」

ザンジバルに乗せることができなかったMS−09Rリック・ドムが6機、これが彼らの戦力である

「我々の発進と同時に基地を爆破、艦は後回しでMSをたたく」
「「「「「了解であります」」」」」




「どうやらあの建物が製造工場らしいな、」

コウジたちは市街地を抜け、建物を盾にして進んでいたが
殺気を感じたコウジは言い放った

「全機散開!迎撃!」

しかし警報により、コウジの意図した行動を取らない機体がいた。

「コウジにばかり苦労はかけられないからね、」

ジャンプして高度より肩のキャノン砲と手にしているマシンガンを撃ちまくるタクミ

「フン、ドシロウトが・・・」

ドムのパイロットがそう呟いた時にはタクミのガンキャノンは5機のドムの集中砲火を受け四散した、

「タクミ!!!!」
「あのバカ・・・」
「「・・・・・・」」
「ジュン、ムナカタ少尉、マクグラス少尉、援護頼むよ、」
「コウジ!!」

タクミの攻撃は一機のドムに直撃し、位置の特定できたコウジも一機ビームライフルで撃破していた。
ホバリング機能を最大源に活用してリックドムが姿を見せ始め、コウジは一機の緑のドムに突撃した
隊長機なのだろう、紙一重でコウジの攻撃をよけてゆく、ライフルを収束モードにしているコウジは
拡散モードに切り替え、とにかくダメージを負わせることにしたのだが・・・

「ホウ、連邦にしてはよくやる。」

コウジのジムのビームを余裕を持って避けるリックドム、
シールドを上手く使ってジャイアントバズの弾頭をそらすコウジだがお互い決定打には欠けていた。

「強い・・・僕の腕ではかなわないのか・・・」

ビームライフルを犠牲にしてリックドムUのバズーカは破壊したが白兵戦となると
重装甲なドム相手では分が悪い、ジュン達3人は協力して一機のドムを撃破したようだが・・・
ビームサーベルをかわしたリックドムがヒートサーベルを真横に振るってきた。

「ヒカリ・・・ごめん・・・」

コウジが死を覚悟したとき、

「コウジ、無事か?」

一機のジムが間に入り込み、ヒートサーベルごと右腕を切断し、ビームサーベルの一閃、そのまま蹴飛ばしてリックドムを倒した。
核融合炉を避けているので爆発もしなかった。

「アニキ!」
「間に合いましたですね〜」

残りのドムは増援のメンバーによって撃破されていた。
しかし工場のあちらこちらから火の手が上がると

「全機警戒態勢、!!コウジ、動けるな?」
「あぁ大丈夫だアニキ、」
「大尉、タクミが・・・」

ジュンイチロウがコウに声をかける

「生存の可能性はあるのか?」
「いいえ・・・」
「なら、諦めろこれが戦争だ・・・」
「了解しました・・・」
「ジュン、戦争が終わったらここに来よう」

コウジも未練を残した表情でジュンイチロウに言う。

「そうだな・・・骨を拾いに来ないとな・・・」
 

基地は自爆により何も情報を得られず、
MS部隊の1/3を失い、573戦隊としての初陣は、戦略としては敗北であった。

暗礁空域において第十戦隊とルナUより先発してきた第一機動艦隊と合流、
船首部分が完全に残ったサラミス級を発見したことにより
第一機動艦隊が連れてきた工作部隊の手でレジェンドウッドは2日で修理を終え艦隊に復帰することが出来た。
艦首単装砲は撤去し100mm三連装機銃を増強という、対空砲力は維持させる改造を移動しながら平行作業していた

「あれは機動MS母艦タイホウ、完成していたんだ。」

コロンブス改アンティータム級特設MS母艦では航行速度の問題から正規のMS母艦建造が急がれた。
その為にビンソン計画予算からマゼラン数隻分の予算で建造されたのがヨークタウン級機動MS母艦である。
現時点で2隻が竣工している

「ヌシビト大尉、フジサキ大尉、我々573戦隊は第二連合艦隊から第一機動艦隊所属になった。」
「攻略の為の機動部隊という事か・・・」
「ソロモンかグラナダよね、ここからだと・・・」
「タイムロックの命令書が開かないと・・・だけどソロモンだと思いますね。」

重要な話をする前にはレイは皆をファミリーネームで呼んでいた

「楽に話したいので後ほど私の私室へ」
「了解」




10戦隊と合流した573戦隊に渡された命令書は「チェンバロ作戦、星一号作戦」についてであった。
考えられるだけのグラナダやソロモン攻略案を出していざと言うときの対処を用意する。
ヘスペロスの艦長室にはレイ、コウ、シオリの他アカギ少佐とアソウ少佐も集まっていた。

「レイ、忙しくなるな・・・」
「ソロモン攻略となるとかなり大規模な艦隊戦がメインだな。」
「第三艦隊との共同作戦になるのか・・・」
「あ!あのホワイトベースも参加のようね、」
「アムロとかいう少年兵の戦い方、みせてもらうか。」
「問題はソーラシステム使用までの時間稼ぎか、」
「あら?コウ、自信無い?」

唸るコウにいたずらげにシオリがのぞき込む。

「連邦軍のMSパイロットはほとんどが初心者だ、囮部隊として一足先に宇宙に出た部隊だけが実戦を経験しているにすぎないからね。かなりの被害が予想される」
「レビル将軍のジオンに兵無しの言葉はどうとる?」
「決戦あたりにその結果がわかると思うが、現時点での情報では真実かは不明としか言えないわね、カスミさん」
「MSの補給が来てもジムパイロットは補充されていない、573戦隊の予備パイロットの総動員で数を揃えただけですから・・・」
「ウッドが3人しか生き残らなかったのはイタイな・・・手練れには数でしか対応出来ない・・・それが今の連邦だな」
「一応ボール8機がパイロットと一緒に配属になったが、あれはまだまだだな・・・」
「そうね、ソロモンは艦艇メインだから割合で数少ないMSは万能かもしれないわね。」
「ボールの随伴は考えないで対空砲台専任で考えましょう、アカギ少佐。」
「そうだな、予備のマシンガンなども装着させよう。」
「グラナダってMS中心で編成されているって話よね・・・」
「そうだ、情報部の資料だとMSを戦力の中心にしてるキシリア・ザビ直轄の突撃機動軍の拠点だからな・・・」
「希望する乗組員にはMSシュミレーターの使用を許可するでいいかな?ヌシビト少佐。」
「そうだな、しかしウチの隊で元気のあるのは女の子ばかりだからな・・・」

(まさか、コウ目当ての娘ばかりだったらどうしよう・・・)

ちょっと思考がずれ始めたシオリだった・・・

「さて、各自戻って、」
「ん?もうそんな時間か?」

ここではコウもシオリも昔の様に気楽に喋っていた。
これから激戦が待っている、外では573戦隊と10戦隊のMS隊で模擬戦を行っていた。
これは新たに573戦隊で志願したMSパイロットの訓練も兼ねていた。

「さすがTMMスクールのトップクラスがそろっているだけはあるな、しかもチームワークも抜群だ。」

10戦隊のマサキ・ゴトウ大尉はその息のあった行動に舌をまいていた。
ケイとカツマ、ジュン、コウジが突撃しユウコ、アヤコ、ユカリ、ノゾミ、ナオミ、パット、キョウコが続く
ミハル、ミラ、トオル、ジュンイチロウ、ヒカリ、ホムラが支援の砲撃を加える。

「ヌシビトがいなくてもこれだけの行動がとれるのか、あのケイ・シジョウ、なかなかな指揮官ぶりだな
・・・ハンシュー!!全力で向かうぞ!!」
「了解、大尉」

ヨシオはつぶやいた、

「オレだけ初心者の世話かい・・・」
「まあまあ中尉、嘆かない嘆かない」
「マホ・・・ようし!!ゴトウ少佐の隊に攻撃をしかけるぞ!フォーメーションCでみんな連いて来い!」

ブリッジに戻った3人に旗艦タイホウのマーティン准将より通信が入る。

「みんな、久しいな、サイド2での活躍は聞いているぞ、」
「ありがとうございます、提督。」
「さて、届け物は受け取ってもらえたかな?少佐。」
「RX−79の宇宙仕様機ですね?砲撃仕様の機体は組み立てを急がせています。」
「いい土産だろ?」
「ですがアレを使いこなせそうなのは私とシジョウ中尉くらいで残り3機は・・・・・・」
「キミの横にもいるじゃないか?」
「ハイ?」

コウは横にいる人物を見た、そこにいたのは唖然としたシオリ・フジサキ大尉だった。

「提督!シオリはパイロットとしての訓練を正規に受けていません!!」
「キミがレクチャーしているんだろ?シュミレーションデータは見せてもらったぞ」
「う゛・・・そうでありますが・・・」
「それにキミの機体はゴトウ少佐と同じ特別仕様なのでペアを組むなら息が合った相手のほうがよい」
「RX−79NTですね・・・」
「コウ!私やる!提督!志願致します!!」
「え?」

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