通常の着艦よりも、ナオトは素早く着艦すると、機体をメカニックに任せてブリッジへ急いだ。
その後方、ミサカが見事な操作で着艦していた。

「ナオト様・・・」
「メイはまだシステムか?」
「はい・・・まだ出ていらっしゃいません・・・」

ナオトがパスワードを使ってシステムルームを開くと
そこにはぐったりとしたメイが意識を失っていた。
ナオトは、配線の繋がったヘルメットを外して放り投げて、メイを抱え上げた。

「う・・・・ぁ・・・・・」

かすかに呻くメイ。

「安心しろ、今メディカルルームに連れて行くからなっ、」

メイを寝かせたナオトは護衛しているキタガワに命令した、

「ラグナ・ヴァルキュリアは戦場から撤退する、今教えた場所をヒートサーベルで貫け!」
「了解」

キタガワはシステムのあるブロックを正確に貫き、システムを鉄屑と変えた。




「ヒビキノ、キラメキに直撃!」
「左舷メガ粒子砲に直撃!」

悲痛なメグミやミオの声がアカギの上で響く、護衛の駆逐艦ヒビキノとキラメキは乗組員が脱出する前に爆発、轟沈した。
同期リンクで繋いでいた両艦の艦橋映像には敬礼しつつ炎に消える艦長の姿があった・・・

「右舷をア・バオア・クーに向けるんだ、直援MSは?」
「かなり損傷が見られますが健在です!」

スズネの解答にホッとする間もなく、再びメグミの悲痛な声が聞こえる

「ムサイ一隻が突撃してきます!!」
「回避!急げ!!」
「体当たりしてきます!間に合いません!!!」

接近するムサイは遮ったイズミノを中央から分断、さらにヘスペロスに突っ込んで来る。
ムサイに対して、コウジ達は残りのエネルギー全てを投入してビームを放つ。
激突直前で間一髪で撃沈したものの・・・・直前すぎた・・・・
分断されたイズミノも直後爆発した。

「右舷デッキ、大破!」
「被害状況把握急げ!!」

あまりに近い爆発は、ヘスペロスの右舷デッキの半分をもぎり取ったのだ、
右舷デッキの前半分が失われたのは、ブリッジからもはっきりと見えた。

「・・・・こ・・ちら・・・右舷デッキ・・・・」

血を流すミシュランがモニターに写った。

「嬢ちゃん・・のガンダ・・ムは直した・・・取りにこさせて・・・く・・・れ・・・・」

そう言って、ミシュランは崩れ落ちた・・・・・

「おい!ミシュラン!しっかりしろ!!」

そのモニターにユイナが現れた。

「艦長・・・気密デッキにいた私以下4名を除いて、開放デッキにいたメカニックは全滅しました・・・・」
「そうか・・・」
「曹長も、ガンダムを組んだあと、武器を用意しに開放デッキに・・・・」
「わかった・・・・・間もなくシオリが戻る、」
「了解・・・」

モニターが消えて、振り払う様にアカギは指示を出す。

「ヘスペリス、揚陸準備!陸戦隊!出番だっ、!」
「D小隊、補給に帰艦します!」
「先に直援を補給させろ、ヨシオとジュンイチロウ!戻れ!!」
「了解!」
「B小隊も戻ります。C小隊・・・・反応が二つしかありません・・・・」
「誰が残ってる?」
「C00と、C03の2機です・・・・」
「おいおい・・・パイロットは無事だぜ?」

通信が届いたのか、スピーカーからケイの声が聞こえた。

「予備の機体は残っているか?カオリは負傷しているが、ナオミは大丈夫だ。」
「カオリを先に収容だ、ナオミはシオリが戻るまで待て。」
「了解」

ヘスペロスがア・バオア・クーに着底し陸戦隊が侵入する中、戻って来たモビルスーツがヘスペリスを守る様に展開する。
その上方には、クマノとモエギノが防衛の弾幕を張っていた。
ヘスペロスの横にダババが大破、着底してきた。

「MS上陸部隊全て上陸完了しました、ア・バオア・クーの傘の柄のドックはすべて占領です。」
「ようしっ、A、B、D、Eは残敵掃討、C小隊と133小隊は直援だ。」
「了解、」

ア・バオア・クーからの降伏信号はその直後だった・・・・・












「大佐、前方に救難信号を発する友軍機がありますが・・・・」
「回収できるか?ハスラー艦長。」
「当然です。」

ア・バオア・クーから脱出する艦のブリッジ、
額に包帯を巻いた大佐は、出来うるだけの救助に、まだ可動状態にあるモビルスーツを出動させていた。





「まいったわね・・・モニターは死んでるし、脱出装置も動かないわ・・・・」

大破し、浮游するチャイカのザクに、片腕のドムが接近する。





戦乱はまだ終わらない・・・・・



この作品は機動戦士ガンダム関連の公式設定から「めぐりあい宇宙」を主軸として矛盾してる部分もめぐりあい宇宙に近い方を優先、
その空白部分に個人設定をぶち込んでみました。
原型は5年以上前のもので追加した設定、シチュエーションなども盛り込んで改訂です。
キャラはその当時に書いていた二次創作でもあるのでそのままとしています、何の作品からは・・・・まぁ・・・・ね(笑)。
改訂でさらに増えていたりとか・・・・
キャラの男性名は私がゲームで使用した名前だったりしますので似たものが多くなってるのはご愛敬と言う事で・・・(苦笑

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