相沢家

横浜のはずれに位置する極々普通の一軒家

穏やかな朝日が昇る中、
祐唯はぬくもりを与えてくれる抱き枕を離せずにいた。

「はみゅ・・・・・・」

ジリリリリリリリ

「・・・・・ん・・・・・朝か・・・・・」

ふにょ・・・

「ぐはぁ・・・・」

目覚ましに手を伸ばしかけた一弥は、手のひらに柔らかい感触を感じる。

「ん?」

ふにょふにょ・・・・

「あ・・・・なんか丁度良い大きさ・・・・・」

目を開けるとそこには、自分を抱き枕にしている祐唯が・・・・

「・・・・又俺の布団に入ってきたのか・・・・」
「ん・・・・・・・」

朝の寒さ故か、ふるると身体を震わせた祐唯は
さらに身体を一弥に押しつける。

ふにゅ・・・・すりすりすり・・・・・

「うぐ・・・・胸の感触が・・・・」

くいくい・・・・

「コイツ、今日も俺のシャツをパジャマにしてるな・・・・自制心、自制心・・・・・」

しゅる・・・・

「うぁっ、足を絡めるなぁっ・・・・・しまった・・・生理現象がぁっ!」

ぎゅっ・・・・・

「なんで下着を着ていないんだ?!」

はぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・

「うううううぅぅ・・・・甘い息が・・・・・・・・って、起きてるだろ、祐唯。」

ふるふるふるふる・・・・・

「ぐぐぐぐ・・・・・胸元がだんだんと開いて・・・・・って、起きろ祐唯。」

ふにふにふにふに

「ががががが・・・・・、起きないとおはようのキスは無しだぞ?」
おっはよ〜〜〜一弥。」

がばっと元気良く起きあがる祐唯、片手を上げて元気のポーズ。
シャツからはみ出る健康的な足が眩しい。

「ねぇねぇねぇねぇねぇ・・・・」
「ん?何だ?」

一弥に向かって唇を突き出す祐唯。

「はい。」
「はい、って?」

とぼける一弥に上目遣いの祐唯が言う。

「キ・ス。」
「解った、解った・・・」

CHU!

「えへへ、通算999回目〜〜」
「数えているのかぃっ!」

キスがあたりまえになるつつある二人、
一弥は当然数えてなど居なかった。

「うん、高校に入ってから♪」
「はぁ・・・・さっさと着替えて来いよ、遅れるぞ?」
「はぁ〜〜い。」

ぱたぱたと一弥の部屋を出る祐唯、
が、ひょいと顔を出し。

「一弥。」
「何?」
「大好き。」

パタン、ぱたぱたぱたぱた・・・・・

「まったく・・・」

そう言いつつ着替え始めるも、赤くなり嬉しそうな一弥だった。









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