WeWishYouAHappyTimeアフターストーリー
「きっと、しあわせ」

KAIEI・SYJYO
















「はぁ〜、今日もいい天気ね〜」

もうすぐ雪の降る季節にさしかかろうとしているある晴れた日
わたしは、洗濯物を干しながら背伸びをする。
旦那に出会ったのは高校二年の時、親友の従兄弟としてあたしの前に姿を現した。
不思議な人だった・・・名雪のおかげっていうのもあったのだろうけど
転校して次の日には、もうクラスになじんでいた。

高校卒業式の日に婚約指輪を祐一から贈られて、
嬉しかったけど恥ずかしかった、彼ったらみんなの前で言うんだから・・・
大学2年に学生結婚、わたしは相沢香里になった。
名雪や、先輩の倉田佐祐理さん達に祝福され、
ものすごい量の花に囲まれた。
ほんと、足が中に浮き上がるくらいに思いっきり幸せを感じたわ・・・。
結婚式といえば一つ、祐一のお母さんの夏子さんだけでなく
春夏秋冬4姉妹を見れたのは一生の記念ね、みんな秋子さんと大差無いんだから・・・
全員謎の食べ物を用意してきて・・・あ・・思い出したくないわ・・・

「もう、あれから何年たったのかしら・・・」

「香里、元気?私は元気だお〜、でも祐一以上の人っていないからまだ独身だけどね(テヘッ)」
昨日届いた名雪からの手紙を見て、あの頃を思い出す。
今、あまり代わり映えのない日々を送るわたしだけど、
16歳目前に逝った妹の栞が味わいたくとも味わえなかった日々。

・・・・・栞・・・・・・

死を正面から立ち向かいいつも笑っていたわたしの妹、
悲しみのあまり、その存在さえ否定してしまったわたしにもいつも笑顔を向けてくれた、
壊れそうになっていた私の心を救ってくれたのは、夫、相沢祐一
親友水瀬名雪の従兄弟として現れた彼は、瞬く間にわたしの心に入り込み
愛するまでの時間はかからなかった。
彼のおかげでわたしも栞と向き合う事が出来、
ずっと、わたしを支えてくれた。

結婚後、栞に対する後ろめたさと、忙しさに紛れて
幸せを感じる時間無く日々が過ぎていった気がする
でもそれは、去年に長女「詩織」誕生と共に、置いてきた幸せを実感したの・・・

しあわせ、3人でいれば信じて行ける
しあわせ、2人がいれば追い続ける事が出来る
しあわせ、そんな気がするから、一緒に見続けていきましょう・・・ね、祐一、詩織。



「えぅ〜〜〜〜」
「あら?起きちゃったのかしら・・・は〜い、今お母さんがご飯上げますからね〜」













あたしの大好きだった妹の栞、あたしは・・・・・きっと、しあわせよ!









ちょっと今回は実験的に書いてみました


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