今日は公くんと二人っきりでデート。場所は……

プールに来ています。ここのプールはウォータースライダーが有名なんです。

実は去年、ここに来た時ウォータースライダーで

公くんを驚かせたことがあったんです。

あの時の公くんの顔ったら・・・・・





「ふふふふふふ」

「どうしたの、詩織」

「ううん、なんでもない」

「詩織がそうやって笑う時って何かあるんだよな・・・・

あっ!去年のこと思い出したんだろう!」

「あったり〜。公くん、鋭いね」

「何言ってんだよ。詩織の考えてることくらい、お見通しだよ」





そっか・・・・・私の考えてること、わかっちゃうんだ・・・・・

ずっと小さい頃から一緒にいるものね・・・・・・・・



でも、私も公くんの考えてること、ある程度わかるんだよ?

そうやって顔を膨らませてる時って、怒ってるように

見せてるけど、本気では怒ってないんだから。



「ごめんなさい。もう笑わないから」

「・・・・・・ホントに。まあ、詩織だからいいか」

「その、『詩織だから』というのはどういう意味かしら?」

「そのままの意味だよ。好雄あたりだったら絞めてやる

ところだけど、詩織なら許すよ」

「ふーん。ありがとう」



今日はお天気もいいし、プールに来て良かった。それにしても、

公くん、去年よりたくましくなったみたい。腕のあたりなんか

すごく太くなっちゃって。最近毎朝、水泳部の清川さんと

一緒に走ってるらしいけど、ずっとたくましくなったよね。

きらめき高校に入った頃は成績は下から数えた方が早かったのに、

今じゃ全校の1番を争うくらいになったし、ほんとにきらめき

高校に入ってから、変わったよね、公くんは・・・・・



でも、変わってないところもあるんだよね。

それは・・・・・・・・・・

あの目。

笑った時、すごく優しい目になるんだ・・・・・・

公くんは。でも、その目は私だけに向けられてると信じたい。

他の女の子にその目を見せないでよね、公くん・・・・・





「あ、ごめん詩織、ちょっとトイレ行ってくる」

「もう、早くしてよね」

「うん、わかってる」



もう・・・・・・・こういう所も変わってないんだから。

よ〜し、もう一回・・・・・・・・





あ、戻ってきたようね。



「あれ?詩織どこいったんだろ?」

「きゃーっ、公くーん!」

「え?わっ!」



ザバーン!







「また、やられてしまった」

「ふふふふふ」

「な、何だよ」

「あの時の公くんの顔。去年と同じなんだもの。 ふふふふふふ」

「もういいよ・・・・・・・何度でも、笑ってくれよ」

「もう、すねないの。さあ、泳ぎましょうよ」

「うん、そうしようか」











「ねえ、公くん」

「何?どうかした?」

「あのね……一緒にウォータースライダー、やらない?」

「い、一緒に!?」

「うん……ダメ?」

そう言って私は少しうつむきながら、上目遣いで公くんの事を見る。

すると、公くんは赤くなりながら、

「しょうがないなあ、詩織は……いいよ、やろう」





「何だ、物凄く急ってわけでもないんだ」

「うん。だから、二人一緒にすべってもいいのよ」

「じゃ、ちょっと失礼して……」



ザバーン!





あっ!ブラが外れちゃった……

私は咄嗟に水中に上半身を沈め、胸を手で隠しながら、顔だけ水面に出した。

「しおり〜〜〜」

あ、公くん…………っ!?

公くんの顔についてるのって……

「しおり〜〜、目、つぶってるからこれ取ってくれないか?」







きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!



な、なんで私のブラが公くんの顔に!?



「ご、ごめんね、ちょっとしゃがんでくれる?公くん。

今私、顔だけ水から出してるから、もうちょっと低くしてくれないと手が届かないから……」

「わ、わかった」

そう言うと公くんは上半身を水中に沈めてくれた。

私はブラを手にとってあわてて身につけた。

「もういいよ、公くん」

「ああ……」

なんか気まずくって、

「な、なんか疲れちゃった、ちょっと休憩するね」

と言ってプールからあがった。





その日の帰り際。



あのことがあってからずっと気まずくって話してなかったけど

黙ったままで歩いていることも気まずくって、私から話し掛けました。



「こ、公くん、随分焼けたね」

「あ、ああ、そうだね。今日一日で結構焼けたかな?

詩織は、日焼け止めでも塗ってたんだ?」

「うん。焼き過ぎはお肌に良くないもの。

それにしても、公くん随分泳げるようになったんだね。

小さい頃なんて溺れたこともあったのに・・・・・・」

「だから、だな」

「え?」

「詩織の前でみっともないとこ見せちゃったから、だよ。

あの一件があったから、俺は何事に対してもがんばって

これたんだ。すべては、詩織に見合う男になる。それだけ だった」

「公くん・・・・・」

「詩織の横に並ぶ資格があるかな?俺・・・・・・・」

「もちろん!わ、私の横は、 公くんしか考えられないもの・・・・



「何か言った?」

「ううん、何でもないの」





今はまだ早いけど、

いつかきっと、この想い、

伝えるから、 もう少し、待っててね……



それまでに、もっともっと公くんのこと、好きになってるからね。




〜FIN〜



後書き

えーと、始めまして、の方が多いかな?

MIDと申します。

KAIEIさんとはチャットで良くご一緒させて頂いております。



このSSは、KAIEIさんから沙希ちゃんのCGを頂いたお礼として、

リクエストに応えて書きました。



その内容が

「詩織激甘、季節は夏」だったもので、

「んじゃ、水着シーン出しますか」

と言ったら

「水着はセパレート」

「ブラが外れるアクシデント」

も…とその場のチャットの勢いで

そんなことも決まってしまい(^^;; なんとか全部突っ込んでみました。





いや〜、甘いの本職じゃないから、苦労しました〜〜。



何せ私のSS、読者様からの書評が

「スポ根」

「命の重みを感じさせる」

「ぶっ飛んでるギャグですね」

と、作風がバラバラだから評価もバラバラ、ただし

「甘い」と言う評価はほとんど頂いておりません(^^;;



また投稿することもあろーかと思いますが、その時はよろしゅーに。



それでは。


MIDさんどうもありがとー!!!

ヤッホー!夏だ、水着だ、お約束だー!!!

私が挿し絵を描きましょう

いいですねー萌え!!

感想はこちらにどうぞ

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